
どうしてヒップホップの人たちって、すぐに悪口を言うのでしょうか?
最近ではディスるという言葉が普通に使われるようになってしましたが、そもそもはヒップホップ音楽にある「ディスリスペクト」という文化から始まっています。
日本ではディスるという言葉が自体が、ネットスラングとして使われていて「悪口を言う」という意味で使われています。

で、僕は非常に不思議に思うことがあるんですが、ジャパニーズヒップホップってやったら感謝しませんか??
全然ディスらないじゃないですか??
そこで今日はあくまでも超個人的な見解でヒップホップを掘り下げていきます。


ヒップホップの歴史
まず、ヒップホップというのは1980年ころに生まれた黒人文化です。
ヒップホップには4大要素というものがあります。
①DJ
②ブレイクダンス
③グラフティ
④MC

①ヒップホップDJ
DJにも色々と種類がありますが、ヒップホップはみんなが想像するDJだと思います。
主にスクラッチ技術を用いてチュクチュクやるやつです。
僕はハウスというジャンルのDJですが、まぁスクラッチは出来なくもないので一応動画を貼っときます(HIPHOPのスクラッチではないです)。
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②グラフティー
これはあれです。
壁とかにスプレーで描いてるやつです。
バンクシーもグラフティに分類されますが、キース・ヘリングのデザインが有名です。

知らんけど。


③ブレイクダンス
ダンスのジャンルでは「ヒップホップ」と「ブレイクダンス」は分かれています。
また、音楽ジャンルで言うヒップホップというのは「打ち込みというリズムにラップをのせる」みたいな感じですが、オールドスクールやら、メチャクチャ色んな種類のヒップホップスタイルがあります。
ブレイクダンスはナインティナインの岡村隆史さんが得意とするスタイルでして、ガレッジセールのゴリとのバトルは伝説レベルです。
※リアルタイムで見ていた世代

僕の説明するより、これを見てね
また、みんな大好き弁護士の北川先生もブレイクダンス出身です。
久々にショート動画でも…笑https://t.co/llNhoPI6qB pic.twitter.com/zrlfAkHfPc
— SNS弁護士キタガワ@YouTubeとTikTok (@lawyer_kitagawa) April 3, 2022
④MCラップ
ヒップホップと言えばラップじゃないでしょっか??
「YOー!YOー!」と言って、打ち込みというリズムに合わせて、ラップを繰り出すやつです。
しかも、本場アメリカのラップは「ディスリスペクト」といって相手を罵倒することが主流です。
ちなみにラップは、韻(いん)を踏むという技術を駆使します。
2つ以上の言葉の母音がすべて一致していること
俺は東京生まれヒップホップ育ちぃ
悪そうなやつはだいたいともだちぃ
悪そうなやつらとだいたいおなじぃ
裏の道、歩き見てきたこのまちぃ
韻を踏むというのは、すべての母音を一致させることです。
具体的には説明すると、先ほどの歌詞を母音で表記するとこうです。
俺は東京生まれヒップホップ育ち
→そだち=so da chi=おあい
悪そうなやつはだいたいともだち
→ともだち=to mo da chi=おあい
悪そうなやつらとだいたいおなじ
→おなじ=o na ji=おあい
裏の道、歩き見てきたこのまち
→このまち=ko no maa chi=おあい


ただし、日本では韻の踏み方があまいと「ダジャレ」になる可能性があるので注意が必要です。
ヒデキ、かんげきぃー(西城秀樹)
(ハウス「バーモントカレー」のキャッチコピー)



ヒップホップのMCは常に相手を罵倒したりマウントを取る言葉(ディスリスペクト)を考えています。
しかも、ガタイがいい人が多いのと、もれなくダボダボの服を着ています。
フリースタイルラップバトルとかだと、自分の犯罪歴とかを自慢する文化さえあります。
そして、もっと怖いのはお客さんです。
フリースタイルのラッパー同氏は「ヒップホップ」というルールの上で罵り合ってますが、それを見ているお客さんが…

ぶっ飛ばしてやる!!
と言って、ラップバトル終了後に対戦相手をファンがボコボコにするという事件も多くありました(昔だよ)。

こんな人達です。






僕の個人的な意見を書いておくね!
興味がある人はクリック!!
・House系、テクノ系=おとなしい人が多い
・ヒップホップ系=怖い人が多い
・アニソン系=オタクが多い(わりと普通の人も多い)
・ダイノジ系=お祭り好きが多い
・ユーロビート系、トランス系=ギャルとギャル男が多い
・レゲェ系=エロい女性が多い
ジャパニーズヒップホップの歴史
では、日本でヒップホップが流行したのはいつでしょうか??
僕の人生では、小沢健二とスチャダラパーの「今夜はブギー・バック」です。

それからEAST END×YURIの「DA.YO.NE」とかですね。
ただ、これらジャパニーズヒップホップは、ラップを使いますがディスったりはしません。
その後、ジャパニーズヒップホップの起爆剤になったのは確実にドラゴン・アッシュですね。
ドラゴン・アッシュは、もともとはヒップホップではなくロックバンドでしたが

と、言っていましたのでジャンルは分かりません。
そして、そのドラゴン・アッシュでさえも、ディスったりはしません。
「Grateful Days(グレイトフルデイズ)」は、もはや感謝の曲です。

そこからジャパニーズヒップホップは、なんだか感謝しまくる風潮になり、最終的にはお母さん生んでくれてありがとう的な曲も出てきました。
本場アメリカでは「マザーファッカーっ!?」とか言ってるヒップホップが、日本では「お母さん、ありがとう!!」と、なんとも不思議な進化を遂げたのです。

と、Zeebra(ジブラ)が、キングギドラというユニットで「公開処刑」という、ディスりまくる曲を出しましたが、あえなく発売停止になってしまいました。



どうして本場ではディスリスペクトがオーケーなのか?殺人と比較してみよう!
ヒップホップというのは、黒人文化です。
それは「不当な差別への反発」や「自己主張、自己誇示」であったりします。

文句あるかコラ!
というノリです。
そして、差別の先には「スラム問題」というものがあります。
つまり「貧困」です。
日本には生活保護等の多くのセーフティネットがあるので、想像しにくいかもですが、貧困の先には必ず犯罪があります。
ちなみに「経済」という言葉の語源は、経世済民(けいせいさいみん)です。
世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと。



とにかく暴力と犯罪がはびこるスラム街で、若者達は血気盛んに「俺が一番だ!」と自己誇示をしています。
そこに救世主として現れたのがヒップホップ文化なのです。
暴力じゃなく、口喧嘩(ラップ)やダンスでバトルをしようというのがフリースタイルバトルの始まりです

犯罪に走るのではなくて、相手を侮辱する(ディスる)ことで勝敗をつけるという文化になったのです。
ダンスバトルは喧嘩や暴力の代替えなんですです。
殺人に向く可能性があるエネルギーを、ヒップホップ(音楽やダンス)に向けてるんですから、カッコいいのです。

平和な日本にディスる文化は難しい
このように、本場アメリカではディスる行為は「犯罪や暴力の代替え」なんですね。
それの表面だげ見て

ディスるってかっけぇ!!
と言って、悪口をカマしてくる日本人はクソダセェと僕は思っています。


だから、リズムだけ取り入れて「ありがとう」とか、感謝しまくるジャパニーズヒップホップは、正しいガラパゴス化をしたのだと思います。
最後にこれだけは伝えたい「嫌われるぞ!!」
しつこいですが、アメリカでディスるという文化が容認され「カッコイイ」とされているのは、犯罪(強盗や殺人)に繋がる有り余るエネルギーを、音楽に向けているからです。
こんなにも平和な日本で犯罪性に憧れてヒップホップやるやつもいます。

マジ近づきたくねぇ
さて、最後にこの長文ブログで伝えたいことをたった一言でまとめます!



