レターポットのCiao!の本当の意味!理解不能なドネーション文化
レターポットにある「Ciao!(チャオ)」ですが、これは最初から会った機能ではありません。
機能としては「ワンタップで気軽にレターを送れるボタン」という「いいね」に似たようなものです。
しかし、この機能は元々備わっていたものではなく、ある文化を無くすために搭載された機能となっています。
さて、本日はレターポットの「Ciao!(チャオ)」機能の、誕生秘話と本当の意味を解説していきます!
レターポットの基本理念は、優しさを回すこと
レターポットというのは、元々は「新しい通貨」として誕生しました。
通貨の役割と聞くと、どうしても「お金」を想像して、「何にでも交換できるもの」という結論に行き着きますよね。
ただ、西野亮廣さんはお金の「交換性」にはあまり興味を持っていません。
しかし、お金が持つ「経世済民性」について非常に興味を持っています。
経済と聞くと「景気がいい、悪い」くらいしか僕らは学校で勉強してきませんでした。
しかし、経済を回すというのは、本来は「弱者を救う」という意味なのです。
経済とは「誰を救うのか」ということである
経済って本来は優しい理念でできています。
お金をたくさん稼いだなら、税金として一部を徴収して、民を救おうというのが、本来の経済です。
[box04 title=”経済の語源”]世を経めて(治めて)民の苦しみを済う(救う)[/box04]
そして、経済活動(誰かを助ける活動)を可能にしたのが、お金(通貨)という存在です。
物々交換の場合は、取引した人同士の価値の交換で完結します。
しかし、お金の場合は回すと色んな人が助かるのです。
この場合は、「税金」が一番わかりやすくて、誰かがお金を稼げば稼ぐほど、税金で徴収されたお金で誰かが救われているのです。
しかし、日本人はこの「お金持ちが、弱者を救う」という考え方にたどり着けない教育を受けてしまっています。
日本にはない「ドネーション(寄付)」文化
お金持ちが弱者を救うというのは、実は海外では当たり前のことです。
お金持ちは、お金を3つに分けます。
①短期的なお金
②中長期的なお金
③「寄付」としてのお金
日本では、③の考えがありません。
寄付と言うのは、「10円」とかするものであり、大金を寄付するという行為が理解できないのです。
しかし、これは「富裕層」であれば13歳までに学ぶお金の基本的な理論です。
これを、ドネーション(寄付)文化と言います。
しかし、日本ではこの③のドネーションの部分は
という教育がなされています。
なので、被災地に個人が寄付したら「売名だー!」となるわけです。
これは異文化コミュニケーションだと思って聞いてほしいのですが、海外では日本のように税金で弱者を救うと言うシステムが整ってないので、海外では…
お金持ちが、貧民を助けるのはお金持ちの義務なのです。
そして、そのドネーション文化の発想から、考案されたのがレターポットです。
「返信不要文化」の重要性
実はレターポットの、内々のルールでは「返信不要」とい文化があります。
最近、レターポットに参入された方には意味がわからないでしょうが、レターポットは返信不要なんです。
ちょっと、レターポットをスクショするのもマナー違反なのですが、どうしても伝えたいので西野亮廣さんからもらったレターのスクショをあげます。
ここに、キチンと「返信不要です」と書かれています。
これは、「芸能人だから、返信されても困る」とかいう浅はかな理由ではないのです。
なぜなら、返信すると経済が回らないからです。
物々交換のように、送ってもらったレターに対して、お礼のレターをしてしまうと、価値交換はその2人で完結してしまいます。
しかし、レターは経済やドネーションと同じで、回さなきゃ(連鎖させなきゃ)意味がないんです。
経済を回すのと同じように、見ず知らずの人に優しを届けなければいけないのです。
「めんどくさい」をなくすデザインの重要性
レターポットだけの話ではなくて、現代のサービスは「いかにめんどくさいを排除するか」ということがあります。
レターポットの場合、誰かにレターを送る時は
①人を選ぶ
②開く
③便箋を選ぶ
④文字を入力する
⑤送信する
と、いう5工程ががあります。
ですが、Ciao!(チャオ)は、この工程の②~④をなくし、手軽にレターを送れるようにしたものになります。
ワンタップで、5レターを送れるという単純な機能ですが、経済を回すと合う意味では、「めんどくさい」というブレーキを取り除く理にかなった機能なのです。
そして、細かいですがCiao!(チャオ)はワンタップすると画面から消えるんですね。
これを行動経済学では、「ナッジ理論」といって、「行動を強制されるわけではなく、自然といい方向に動く」というものです。
だだ、西野亮廣さんが言うと「穴があったら挿れたい」という穴埋め理論に聞こえてしまうのが人徳のなさと言えるでしょう。
ちなみに、開発当時は、わざわざレターで「Ciao!」と贈るギャグが流行りました。
同じ、5レターです。
スラムダンクを知っている人なら、山王の深津の「同じ2点だぴょん」を思い出す事でしょう。
あえて「めんどくさい」を残すデザイン
レターポットは、このように、「めんどくさい」を徹底的に排除して、レターを回しやすいように設定しています、
こういう細かい設計は西野亮廣さんの、成功の秘訣と言えます。
西野亮廣さんは、とにかくユーザーインタフェース(パッと見の操作性)を大切にしています。
レターポットのチャオは、「いいね」によく似た機能ですが、実はこのように深い深い背景のうえで開発された機能なのでした。
ですが、西野亮廣さんの面白いところは「あえて、めんどくさいを残すデザインをする」というところです。
実は、レターポットには「もらったレターの検索機能」がついていません。
もらったレターは「時系列」に並んでいるだけで、ソートや検索が全くできないのです。
その機能をつけない理由は
まとめ
西野亮廣さんの作るものには2種類あります。
「意味のあるもの」と「後から意味を付ける余白」を持つということです。
レターポットの他にも、たくさんの作品を作っている西野亮廣さんですが、全てに意味があるかというと、そうではありません。
実は、あとから意味付けできる余白を大切にしています。
しかし、決して「意味のないものは作らない」というのが、西野亮廣さんのだわりなのです
本日は、Ciao!の本当の意味を解説できてよかったです。
2017年に開発されてから、7年の月日が経ちましたが昨日のようのに覚えています。
また、こんな感じで開発当時の裏話をブログにしていきます。
よかったら、みなさん僕にチャオしてくれてはどうでしょうか??